八方美人をやめる必要はない!八方美人をやめたい人のための考え方
社会生活を営む上で、皆さんは「人とどう接していくか」という自分なりの
コミュニケーションスタイルを無意識に確立していると思います。
いわゆる八方美人と呼ばれる方は、相手に合わせすぎたコミュニケーションをとってしまうため、人間関係に疲れてしまう傾向があります。
今回は八方美人の方に向け、
少しでも気持ちが楽になる「分人主義」という考え方をご紹介します。
この本を読むと
- 八方美人という生き方は普通
- 八方美人はどのように自分を愛せばよいか
以上が分かります。
八方美人でも気が楽に生きれる方法はあるのです!
ちょっと長いけど見てほしいのだ。
八方美人とは
そもそも八方美人とはどういったものなのでしょうか?
改めて八方美人の意味を確認しますと
八方美人とは
「誰からも悪く思われないように、要領よく人と付き合っていく人」
を指します。
八方美人の方は「他人から悪く思われたくない」という潜在意識が強い傾向にあります。そのため、人とうまく付き合おうとして相手に合わせたコミュニケーションスタイルを取ります。このようなコミュニケーションスタイルに対して、マイナスの文脈で「八方美人」という言葉を使います。
八方美人の特徴
八方美人の特徴は
- 誰にでも優しく人当たりが良い
- 他人に同調する
- 自分に自信がない
- 本音を話せる友達が少ない
など様々あります。
こうしてみるとマイナスな特徴が多いです。誰とも対立しないように気を使っていることによって他の問題が発生しているようです。
したがって八方美人気質のある人は生きづらいと言われています。
今回は八方美人のひとが抱える問題を整理して、解決すべき問題を特定しましょう。
私たち八方美人は疲れるんだぞ、、
八方美人の問題
相手の顔色を見ながらコミュニケーションを取る八方美人には問題があります。自分自身が感じる問題に着目してみます。
八方美人自身が感じている問題
八方美人自身が感じている大きな問題について取り上げます。
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
八歩王美人は誰とでもそつなく接しようとします。相手の顔色をうかがいながらコミュニケーションをとるため、自分が確立しない傾向があります。
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
ゆるぎない自分というものが存在しないため、自分が誰か分からなくなります。愛する対象の自分が見当たらないため、自己愛が低くなります。自己愛が低いと自信が無くなるため、八方美人になるという悪循環が生まれます。
まとめると以下です。
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
この2つを八方美人問題と呼ぶことにします。
八方美人問題の解決案
八方美人は、周りに振り回されるため生きづらいと言われています。
ですが、それなりの対策があるということを八方美人でお困りの皆さまにご紹介します。
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
八方美人問題が発生する理由は単純です。
「人によって態度や言うことを変えるから」
です。そしてこの問題解決方法は
自分の本心を相手に伝える
ことです。
八方美人は本心を隠す癖があります。これが本質的な課題なのです。思い切って本心を相手にぶつけてみましょう。最初は難しいと思うので、まずは仲のいい友人などから徐々にぶつけてみて、少しづつ対象範囲を広げてみてください。あなたが思っている以上に世間は寛容です。
とは言うものの、、
本心だけで生きていくのは難しい。
今までやってきたことをいきなり変えられない。
嫌われたくないという価値観がそうはさせてくれない。
というのが私たち八方美人だと思います。
そこでここから考え方を変えていきます。
まず前提として大事なことを言います。
八方美人が治らないあなたは
八方美人のままでいいんです
突拍子もないですが、八方美人のままでいいのです。
え?何も解決しないじゃん。と思ったかもしれませんがもう少し読み進めてください。
じゃあこの
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
という問題はどうするの?という点ですが
これらの問題を解決する思考法があるのです。
その思考法こそが
分人主義
という考え方です。
八方美人のための「分人主義」という考え方
分人主義とは
著者:平野啓一郎
タイトル「私とは何か『個人』から『分人』へ」
という本に登場する、コミュニケーションにおける人格についての考え方です。
分人主義とは
個人主義と分人主義
まず分人主義の前に個人主義について説明します。
世間一般で知られている「個人主義」は
あるひとの人格は「~である」という本当の自分が存在する。という考え方です。
就職活動の面接などで「私は~な人間です」の様なイメージです。
しかし、筆者はこの考え方を推奨していません。
なぜなら、人間の人格はもっと複雑性をはらんでいるため、一言では決して言い表せないものだからです。
この個人主義という考えに対して分人主義とは
「個人」の人格は「分人」いう人格の最小単位で構成されている
という考えです。
例えば、「しゃかいねこ」という人格は
・臆病な分人
・マメな分人
・自己表現が好きな分人
・臆病な分人
・マメな分人
・自己表現が好きな分人
などの分人から構成されている。という考え方です。
分人主義による人格の決まり方
そして分人主義によると
相手によって分人の構成が変わるため、
人格もそれに伴い変わる
のです。
つまりコミュニケーションする相手によって表面上の人格は変わるのです。
例えば
仲のいい友達に対しては「ねえ聞いて聞いて」
のように自分を表現したくなります。
この時の分人の構成比は下の様な感じになります。
・臆病な分人 10%
・マメな分人 20%
・自己表現が好きな分人 70%
上司に対しては
ちょっと怖い感情やまじめにしなきゃという感情があると思います。
この時の分人の構成比は下の様な感じになります。
・臆病な分人 30%
・マメな分人 50%
・自己表現が好きな分人 20%
のように分人構成が変わり表面上の人格も変わるのです。
これは「コミュニケーションはお互いに作りあうもの」という前提の考えがあるからです。
ここまでの説明で分かった人がいるかもしれませんが
八方美人はあたりまえ
ということです。八方美人はいけないというイメージがあったかもしれませんが、実際は誰にでも当てはまるのです。
分人主義による自分の愛し方
分人主義において大事なポイントがあります。
それは自分の愛し方です。
今までの説明を要約すると
分人主義によると
「相手によって表面上の人格が変化する」
ということになります。
そのため自分を愛するには、
誰といる自分が好きか
を認識する必要があります。
上司といる自分に対して心がもやもやすることはありませんか?
初対面の人といる自分に対して感じる緊張感はありませんか?
一方で、仲のいい友達といる安心感がありますよね?
このように無意識に
現在の自分の一時的な人格に対する感情が沸き上がっているのです。
したがって、誰といる自分が好きか、ということを認識することが
自分を愛するためのファーストステップなのです。
八方美人問題は分人主義で解決
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
という八方美人問題があります。
分人主義によると
- 「コミュニケーションはお互いに作りあうもの」
- 相手によって分人の構成が変わる
- 分人の構成が変わると表面上の人格が変わる
以上のことにより
八方美人はあたりまえ
としています。
つまり
八方美人の要素は誰でも持っています。
しかし一定のレベルを超えると、世間では「八方美人」と呼ばれます。
そして、世間一般で言われている八方美人は
個人の中にいる分人が多い状態にあるだけです
分人が個人の中に何十種類といる状態です。
表面上の人格の振れ幅が大きくなり「八方美人」と呼ばれるようになるのです。
すなわち
八方美人の人が陥る
- 他人に合わせるため、自分が確立していない
という問題に対しては
全てが自分と認識する
ということです。
上司といるあなた、初対面の人といるあなた、友人といるあなた、すべてがあなた自身なのです。
そしてもう一つの問題
- 自分が確立していないため、自分を愛せない
という問いに対しては
誰といる自分が好きかを認識して
「この人といるといいな」と思える自分を愛する
ということです。この友人といると、普段よりいい自分が出せているな、という感覚があると思います。その友人とその友人といる自分を大切に愛してみてください。
すると
前よりも
八方美人な自分を
愛することができると思います。
以上、長くなりましたが
八方美人による八方美人のための解決策でした!
気になった方はこちらの本をぜひ読んでみて下さい。
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